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親父は、夏はスイカが食べたい。
だがスイカはつれない。
小玉スイカが2,000円ほど、大玉で3,000円は下らない。
妻に強請って買ってもらえるのは、300g700円ほどのブロックカットされた物が精々である。
親父は、扇型に切られたスイカにかぶりつきたいのである。
そんな親父に今朝吉報が届いた。
実家の母親からスイカが生ったから取りに来いという電話が入った。
以前実家の母親は、「早から暑くなったお陰で結花せず、スイカが生らないと言っていたが、例年より遅れたが、幾つか生ったようである。そこで、大玉を2個、小玉を1個貰って来た。
小玉スイカを母親は鉄兜と呼んでいたが、縞模様がはっきりしない黒いスイカである。母親は、この種のスイカを初めて育てたらしく、生り具合と味には自信がないらしい。
そこで早速鉄兜を切ってみた。紅く熟しており、みずみずしい。
一口齧ったら、甘い。
そこで妻に頼んで、塩を振りかけて貰った。
すると仄かな塩辛さの後に、一層の甘さが駆け込んでくるのである。
子供の頃、この仄かな塩辛さの後に駆け込んでくるスイカの甘味を毎年縁側で味わっていた思い出が有る。
今の家には縁側はないが、掃き出し窓から踏み込む風を感じながら、スイカを味わえる喜びを痛感した。
来週遊びに来る孫一子ちゃんにも、このスイカの甘さを味わせたい。
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