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彼女によると、『あんみつ』を味わいたい店が有ると言う。
LEVORGのステアリングを妻に任せると、住宅街の細い道に入って行く。
「此処よ。」と言う妻に促されて店の看板を見ると、『桜庵(おうあん)』とある。
10年以上前に2・3回妻とお茶を楽しみに来た覚えがある店であった。店内の片隅では手芸クラブ『マテル』の講習会が行われていた。
2・3人のお姐さんが、それを楽しんでいた。
店内にはアンティークがイッパイ飾られている。
オーダーした『黒蜜あんみつ』が配膳されるまで、妻は『日本の宿』とか言うムック本を見ており、親父は店内に飾られたアンティークを眺めた。
『黒蜜あんみつ』には、バニラアイスと赤えんどう豆、粒餡、求肥餅が2個寒天の上に乗っている。空の湯飲みが添えられているが、これは紅茶が煎れられた土瓶が添えられたが、それを注いで適宜飲むのである。
黒蜜をかけて、バニラアイスと赤えんどう豆を木製スプーンで掬い口に入れる。白い求肥餅を食べて、次にはバニラアイスと粒餡を口に入れた。
合間合間に、妻が湯飲みに注いでくれた紅茶を飲んで、味覚を整え、次に挑んだ。
楽しいあんみつである。
歯触り、舌触りが楽しい。
それと目も楽しい。
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