親父が物心つく頃には実家に日立の白黒テレビがあった。しかも当時はダイオードも集積回路も無く、真空管であった。
この真空管テレビは今の液晶テレビとは違い、スイッチを入れても直ぐにはブラウン管に何も映らなかった。
1・2分すると真空管が温まって「ウイーン!」と鳴き、その刹那声が聞こえてくる。
それから1分程するとようやくテレビ画面に画像が映るのである。寒い冬だと温まるのに時間が2倍ほどかかった。
見たい番組、『鉄腕アトム』・『ポパイ』・『マイティ・マウス』・『宇宙少年パッピー』などの放映時間を記憶していて、開始時間2・3分前にはチャンネルを合わせてスイッチを入れたものである。
当時の親は子供がテレビを永く見ると目が悪くなると思っていた。
白黒ブラウン管に映る画像は何時滲んで不鮮明であったのだから、デマではなかっであろう。
だから通常は一番組のアニメしか見せて貰えなかった。
当時は「子供は外で遊べ!」と親が子を躾けていたのである。
子供たちはその躾にしたがったが、連携してそれに抗したのである。
Aくん家で『マイティ・マウス』を観たら、その後にBくん家で『宇宙少年パッピー』を観ると言う風にタッグを組んだのである。
誰かが決めた訳ではなく、自然に…。
真空管テレビ
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