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妻は晴れ女、そして親父は雨男である。
妻が「明日は出かけようか」と言うと、それまで雨予報だった空がいつの間にか晴れに変わることがある。旅行に出かける日も、庭仕事をする日も、妻が関わると青空が広がることが多い。
一方の親父はどうかというと、散歩に出ようと靴を履いた途端に雨が降り出したり、洗車をすれば翌日には雨に降られたりする。
まるで空が親父の行動を見張っているかのようだ。
脊髄小脳変性症を患ってからは、天気は以前にも増して気になるようになった。
雨の日は足元が滑りやすく、通勤や散歩にも神経を使う。
そんな時、妻は「私が一緒だから大丈夫」と笑う。
そして不思議なことに、妻と一緒に出かける日は、雨予報であっても小降りになったり、目的地に着く頃には晴れ間が見えたりする。
四十年連れ添ってきたが、もしかすると、妻は単なる晴れ女ではないのかもしれない。
親父の人生に差し込む陽だまりそのものなのではないかと思うことがある。
親父が雨男でも構わない。
隣に晴れ女の妻がいてくれるのだから。雨上がりの空に虹がかかるように、これからも二人でゆっくり歩いていきたいと思う。
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