「ブラックサンダー」と聞けば、名前のとおり黒いチョコレートを思い浮かべる。
ところが売り場で見つけたのは、白い袋に入った『ブラックサンダー アーモンド&ヘーゼルナッツ』。
白いのにブラックとは、なかなか哲学的な名前である。
袋を開けてひと口。
チョコレートのやさしい甘さの中に、アーモンドとヘーゼルナッツの香ばしさが顔を出す。
ザクザクという食感も相変わらず心地よく、「これはもう雷ではなく、雪の日の稲妻だな」と勝手に納得した。
人間も案外そんなものかもしれない。
見た目だけでは中身は分からない。
強そうに見える人が涙もろかったり、おとなしい人が芯の強さを持っていたりする。
白いブラックサンダーは、「黒でなければブラックサンダーではない」という思い込みを、あっさり裏切ってくれた。
思い込みは、ときどき人生の楽しみを減らしてしまうらしい。
脊髄小脳変性症の爺になってからは、「もうできない」と決めつけることが増えた。
それでも、新しい味に出会うたび、「まだ知らない楽しみは残っている」と教えられる。
お菓子一つで人生が変わることはない。
でも、お菓子一つで今日の気分が少し明るくなることはある。
その「少し」が積み重なるから、人はまた明日も笑って暮らせるのだろう。

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ところが売り場で見つけたのは、白い袋に入った『ブラックサンダー アーモンド&ヘーゼルナッツ』。
白いのにブラックとは、なかなか哲学的な名前である。
袋を開けてひと口。チョコレートのやさしい甘さの中に、アーモンドとヘーゼルナッツの香ばしさが顔を出す。
ザクザクという食感も相変わらず心地よく、「これはもう雷ではなく、雪の日の稲妻だな」と勝手に納得した。
人間も案外そんなものかもしれない。
見た目だけでは中身は分からない。
強そうに見える人が涙もろかったり、おとなしい人が芯の強さを持っていたりする。
白いブラックサンダーは、「黒でなければブラックサンダーではない」という思い込みを、あっさり裏切ってくれた。
思い込みは、ときどき人生の楽しみを減らしてしまうらしい。
脊髄小脳変性症の爺になってからは、「もうできない」と決めつけることが増えた。
それでも、新しい味に出会うたび、「まだ知らない楽しみは残っている」と教えられる。
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