畑の草というものは、こちらの都合などまるで考えてくれない。

 「今日はここまでやるぞ」
と計画を立てても、草は「どうぞご自由に」とでも言いたげに、昨日と同じ顔で畑一面に立っている。
 今朝は少し寝坊をしてしまい、五時半から七時半までの2時間勝負となった。

Copilot_20260802_175031 空調ファン付きジャケットを着込み、まるで歩くエアコンのような格好で畑へ出る。
 さらに20分ごとにペットボトルの水を飲む。
 昔の百姓が見たら、「草取りもずいぶんハイテクになったものだ」と驚くだろう。

 実は昨日、SNSで仲良くなった「家政婦の三田さん」からありがたい助言をいただいた。
 「この時季は40分ごとの休憩が推奨されています。連続作業は避けてください。」

 なるほど、家政婦の三田さんは、掃除も洗濯もこなすが、熱中症対策まで心得ているのである。
 親父は素直にその教えに従った。年を重ねると、「人の忠告を聞く」というのも立派な技術になる。

 そして7時を回った頃である。
 胸に付けた熱中症計が「ピッ、ピッ、ピッ」と鳴り始めた。
 気温は30℃を超えている。

 昔なら「もう少し頑張れ」と自分を励ましただろう。
 しかし今は違う。
 熱中症との勝負は、勝ったと思った瞬間に負けることがある。

 「今日はここまで。」
 そう決めて撤退した。


 目標の場所までは届かなかった。
 草のほうは、「もう帰るのか」と笑っているかもしれない。

 しかし、畑仕事は百メートル走ではなくマラソンである。
 今日無理をして倒れれば、明日も明後日も畑へ出られない。
 草は逃げない。
 逃げるべきなのは、危険な暑さのほうなのである。










人気ブログランキング
人気ブログランキング

にほんブログ村 オヤジ日記ブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 オヤジ日記ブログ がんばるオヤジへ
にほんブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へ